■国際ユースホステル連盟の歴史
第１回ユースホステル会議（1932年）
第２回ユースホステル会議（1933年）
第３回ユースホステル会議（1934年）
第４回ユースホステル会議（1935年）
第５回ユースホステル会議（1936年）
第６回ユースホステル会議（1937年）
第７回ユースホステル会議（1938年）
戦争勃発
戦後の再建
第８回ユースホステル会議（1946年）
第９回ユースホステル会議（1947年）
第10回ユースホステル会議（1948年）
第11回ユースホステル会議（1949年）
第12回ユースホステル会議（1950年）
第13回ユースホステル会議（1951年）
第14回ユースホステル会議（1952年）
第15回ユースホステル会議（1954年）
第16回ユースホステル会議（1955年）
第17回ユースホステル会議（1956年）
第18回ユースホステル会議（1957年）
第19回ユースホステル会議（1958年）
第20回ユースホステル会議（1959年）
第21回ユースホステル会議（1960年）
第22回ユースホステル会議（1962年）
第23回ユースホステル会議（1963年）
第24回ユースホステル会議（1964年）
第25回ユースホステル会議（1965年）
第26回ユースホステル会議（1966年）
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第２回国際議会（1933年）
アムステルダム会議の決議は、各協会の連盟ではなく、書記長の同盟を目標としたものでありたが、これは当時の状況より見て賢明の措置であった。指令による代表を通じての各協会の協力は不可能な状況であったが、個人的な協力は尚可能であったからである。第２回会議は1933年10月、緊張と不信のうちにゴーデスベルクに開催された。ナチスは大々的に誇示宣伝した。出席者は先年のドイツ及び自国において見られるユースホステル活動（及び一般青年活動）と当時ドイツ第３帝国が誇示するものとの間隙が如何に深く、如何に広いものであるかを憂慮をもって見守ったのである。
出席者は当時困難な立場にあることを覚らざるを得なかった。なぜなら欧州で完備されたユースホステル組織を持つものはドイツ１国しかなかった。しかもそれは巨大な技術的、財政的能力を持ち、圧倒的な宣伝機関と協力して活動しているのである。他の協会は発足後間もなく、小規模な未経験の組織であった。選ぶべき道は1つしかない。ドイツを含めて国際的協力を行うか、若しくは国際的協力を放棄するかの何れかであった。我々は「国際青年宿泊所連合」の規約章案を手に帰国した。その第１項には上記の「連合」は、既に1932年10月アムステルダムにおいて結成されたと記してあった。
会員資格を付与されるものは−
１ 各国ユースホステル協会
２ 協会が会員となるのを望まぬ場合は、その種の組織の会員（職員）２名。
３ 組織のない場合は（ポーランドの如く）連合はアドバイザーの資格でその国より２名の議員を選出することができる。
４ なおナチスによって職を解かれた元のドイツの指導者を加入させ得るよう名誉会員の制度を設ける。
（筆者注-これはリヒャルト・シルマンのことである）
会議は他に何等明確な措置をとることができなかった。「第３帝国」の新しい雰囲気は人々を不安にし、誰もが行動に慎重を期したからである。
各協会は基本規約の批准を求められ、国際図解文字の小委員会が設立された。この国際組織の書記長は、各種の互恵協定の登録事務を担当させられることとなった。というのはドイツにおける事態の進展を見て、自動的な互恵主義を採ることに躊躇する向もあったからである。ベルギー（フランダース及びワロン）、デンマーク、アイルランド、イングランド・ウエールズ、フランス、オランダ、スコットランドの各協会はこの会議でその会員に相互自由利用の権利を与えた。ドイツは原則的には了承したが、決定を延ばすよう要望した。ドイツ協会が相互自由利用権を容認したのはこの会議が終った後であった。
フランス代表は、フランスに対立的な協会が設立されたことを報告した。これはフランスの国民生活の中に既に存在している宗教的考え方及び世俗的考え方の間の分裂をユースホステル運動に持ち込むものであった。
ベルギー、チェコスロバキア（ズデーテン・ドイツ）、デンマーク、アイルランド、イングランド・ウエールズ、フランス、オランダ、ノールウェー、スイスの各協会はアムステルダム会議で定めた本運動の原則を採用し、将来の協力の素地を作ったと発表した。
この会議における新会員はベルギー（ワロン）、ルクセンブルグ、スコットランドで、合衆国よりの２人の代表モンロー・スミス夫妻がアメリカ・ユースホステル協会の創立者として出席した。
かくて第２回国際ユースホステル会議の会員達は散会した。その先輩がアムステルダム第１回会議を終えた時に比べて、国際的協力の可能性につきずっと悲観的になっていた。 |