■日独交流セミナーに参加して
第1章 序論
第2章 本論
第1節 交流のコツ
交流事業参加のきっかけ
交流事業の本質1
交流事業の本質2
通訳の問題
語学の問題
北海道カボチャ誤訳事件
ギンレイソウ誤解事件
日本愛妻家協会事件
地図が読めない女
ドイツ人を驚かせた事件
交流のコツみたいなもの
第2節 ドイツの現状
第3節 ドイツYHの現状
第4節 セミナーについて
第3章 結論
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通訳の問題
最初は、通訳のヨーコさんを通訳であると思っていました。
確かに通訳には違いないのですが、2〜3日、行動を共にするうちに自分が勘違いしていることに気がつきました。最初、疑問があると、何でもかんでも通訳のヨーコさんに通訳してもらいましたが、そのうちに不合理に気がつき、まず、何でもヨーコさんに質問するようになりました。
というのもヨーコさんの方が詳しい場合が多く、
もしヨーコさんに手に負えないケースが合った場合は、
ヨーコさんの方で専門家に聞いてもらえるからです。
これには訳があります。
ドイツの文化的背景があるのです。
ドイツ人社会の本質は、職人(プロヘッショナル)の集合体にあります。一般的にドイツ人は、専門分野は驚くほど詳しいくせに、専門外のことには信じがたいほど知らなかったりします。
ですから専門を外れると思ったような解答を得られないことが多いし、分からないことを大雑把に解答する癖がありません。分からないとハッキリ言います。つまり、こちらが知りたい情報を得るには、ちょっとしたコツが必要なのです。そのコツについては、後述するとして、ちょっとしたことであるなら、わざわざ通訳してもらうより、通訳のヨーコさんに聞いた方が早くて正確であることに気がついたのです。
これは、当たり前と言えば、当たり前だったのですが、通訳の方は、実に多くのこと専門的範囲を通訳しています。そのために非常に博識であり、ドイツと日本の両国の事情にも通じています。
そのために多角的に物事が多角的に見られ、ドイツ人には内緒で、ドイツの事情を教えてくれたりします。これがまた非常にありがたいことなのですが、両国を知っているということは、ある意味で日独の比較文化論に関するプロヘッショナルな存在でもあります。
ですから通訳の方とお会いしたら、通訳として対するのではなく、比較文化論の識者であることも考えて、色々な質問やアドバイスを求めると良いかもしれません。 |