竹村健一・1500円世界一周

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 竹村健一・1500円世界一周
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竹村健一・千五百円世界一周記―留学生の裏窓 (1955年)

 竹村健一も1954(昭29)年にヨーロッパへ渡り、ユースホステルに泊まっています。その時の旅のことを帰国後の1955(昭30)年、『千五百円世界1周記』(閑書院)にまとめて出版しています。竹村健一は大学卒業後、毎日新聞英文毎日に入りますが、1953(昭28)年に米国務省のフルブライト留学試験に合格し留学します。アメリカでは勉強よりはアルバイトに精を出し、YMCAのキャンプ場で渡欧のための費用をかせぎました。竹村健一の最初に泊まつたユースホステルが、ドイツのハイデルベルグです。その時のことを竹村はこう書いています。


「若い者というものは世界中どこでも、親のすねかじりで貧乏と相場がきまっている。しかし、若い者の旅をしたい、未知のものを知りたいという欲望は、人一倍強い。かくて、安く旅行ができ、親に心配かけぬように考えられたのがユースホステルである。アメリカでの留学生活中にためた金で、欧州を強行軍する決心の私には、ユースホステルの存在はまさに福の神だった。ユースホステルの第1夜はドイツのアルトハイデルベルグで始めた。そこでは多勢の男女が城のような家のまわりにたむろしている。私のように背広を着、トランクをさげた男は一人もいない」

 竹村健一はこの本でかなりのページをさいて欧州のユースホステルのことを紹介しています。昭和30年という時代は、まだまだ外国旅行は、一生かかっても行けないところと思っていた日本人がはとんどでしたから、1泊わずか40円で泊まれる宿がヨーロッパには無数にあり、たった10万円でも3カ月も旅行できるという竹村健一の本は、多くの若者を勇気づけたにちがいありません。

本の紹介

千五百円世界一周記―留学生の裏窓 (1955年)
著者名 竹村健一
出版社 関書院
現在、全著作は550冊を数える竹村健一の初めての著作。竹村健一がアメリカでのフルブライト留学の後、帰りにヨーロッパを周り、インド、香港を経て帰ったときの記録。なぜ1500円で世界を周れたかをもうちょっと紹介しますと、1952年に『英文毎日』に入って、そのおかげで、実は私はもう新聞記者として活躍していたので、52年の秋にフルブライトの留学生の試験に通ったわけです。53年の春に大学を出たと同時に、7月、アメリカに行って1年半、54年の暮れまでアメリカ、そして帰りにヨーロッパに周って日本に帰ってきて、1955年の1月には毎日新聞社に復社して、それからずっと仕事をはじめた。そのときに初めて出したのがこの本です。

1930年(昭和5年)4月7日 大阪市浪速区にて長男として生まれる。
1953年(昭和28年)
京都大学文学部英文科卒業。
毎日新聞に正式入社。
毎日新開をいったん退職しフルブライト留学生としてエール大学へ留学。
アメリカ文化を研究。
シラキュース大学大学院新聞学科に移る。
奨学金は1日わずか5ドルで、耐乏生活を送った。
1
954年(昭和29年)
シラキュース大学大学院修了。
船で大西洋横断。
パリソルポンヌ大学外国人フランス語コースに籍を置く。
昼は大学、夜はコメディ・フランセーズやオペラ座に通い、深夜2時までカフェで過ごす。ドイツ、ベルギー、スイス、イタリア、インド、ホンコンを経て31日の大晦日に帰国。

1955年(昭和30年)
英文毎日編集部に復帰。放送・芸能方面担当。
初の著書『千五百円世界一周記』を関書院より出版。
このサイトに関するお問い合わせは、北軽井沢ブルーベリーYGHの佐藤まで御連絡ください。

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