小澤征爾・ボクの音楽武者修行

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ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)

 国際的に大活躍している小澤征爾が若い頃ヨーロッパをスクーターで旅行しフランスのユースホステルに泊まっています。『ボクの音楽武者修行』(初版本は音楽之友社より発行。現在新潮文庫に収められている)で知ることができます。


 彼は23歳の時、日本のスクーターの宣伝をするという名目でスクーターをせしめ、貨物船でヨーロッパまで行っています。1959(昭34)年2月1日に神戸を出発し、およそ50日後の3月23日にマルセイユに上陸。マルセイユからいよいよスクーターでパリをめざします。
 マルセイユを出発して2日目にフランスヴアランス(Valence)で、ユースホステルにはじめて泊まっています。小澤は、途中で会ったアメリカ人から、ヴアランスまでい桝も安く泊まれるユースホステルという宿があることを教わっていました。本文中で小澤はその時のことをこう書いています。

「27日夜、ユースホステルをたずねます。以前桶谷繁雄一行が泊まったところで、すぐメンバー・カードを作ってくれました。あまり簡単にメンバーになれましたので、こっちはかえって拍子抜けがしました。ヴアランスのユースホステルでは、客はばく以外には女が3人と男が一人。しかし格別なこともありません。翌日の夜には、リヨンのユースホステルに泊まりました。ここで同宿のドイツ人と友だちになりました。住所を書いた紙をよこし、ドイツに来たら泊まっていけと親切に言ってくれます。一人でも知りあいができるのはたのもしい気がします。ホステルでみんなにピアノを聞かせたら、大いに喜ばれました」

 このあと小澤はパリへ着いて、若手の指揮者のコンクールに飛び入り出場し、見事1位に輝き、指揮者としての桧舞台へとかけあがっていきます。それにしても、ヨーロッパへの海外旅行が夢のまた夢の時代に、金もない若い青年小澤がよくヨーロッパまで行ったものです。

 1960年代の各国の風俗が描かれているのも興味深く、パリの道が走りやすいという一節では「日本のように年じゅうどこかで道路工事をしているのとは違う」、フランスのユースホステルでピアノを弾くと、リクエストは「ほとんどアメリカのジャズ」だったというエピソードなどなど。

本の紹介

 40年前に「世界のオザワ」と言わしめた中田よりもイチローよりもスゴイ挑戦。
「外国の音楽をやるためには、その音楽の生まれた土地、そこに住んでいる人間をじかに知りたい」
という著者が、スクーターでヨーロッパ一人旅に向かったのは24歳の時だった。ブザンソン国際指揮者コンクール入賞から、カラヤン、バーンスタインに認められてニューヨーク・フィル副指揮者に就任するまでを、ユーモアたっぷりに語った「世界のオザワ」の自伝的エッセイ。

ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)
新潮社; 改版版 (2000)
ISBN-10: 4101228019
ISBN-13: 978-4101228013

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