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エルツ地方
エルツ山地(Erzgebirge)は、ドイツとチェコの国境線となっている山地です。西端はチューリンゲンヴァルトとベーマーヴァルトと交差して、東へ行くにつれ標高は低くなっていきます。周りが山で鎖されているため、交通の便が悪く、自動車が唯一の移動手段となっている市町村が多いです。
エルツ地方はチェコとの国境付近に位置する山岳地帯で、グリューンハイニヒエンやザイフェンなど周辺には幾つかのおもちゃの村が点在しています。ザイフェンはその中心に位置する村で、昔豊富な鉱物資源に恵まれ、古くから錫の鉱山として知られてきました。ところが封建君主の圧制と、厳しく長い冬、山岳地帯のため他の産業が栄えない環境があいまって、人々の暮らしは大変苦しいものでした。
さらに、鉱物の枯渇によりいっそう生活を圧迫し、身売りや住居の転出など、まさに貧村地帯の様相を呈していました。そのような中、村民の生活の知恵から生まれてきたのが、菩提樹やブナなどの木を使った手工芸おもちゃたちなのです。当初は、鉱山に使った様々な道具を改良しておもちゃを作る道具に使い、また、少ない資源から効率的に生産することも生活の中から学びました。動物の形をバームクーヘン状につくり、それを裁断して同じ形のおもちゃを作る「ライフェンドレーエン」の製作方法は、それらの代表的なものです。この木のおもちゃたちは、一品ごとに丹念に製作される手工芸品で、その繊細な仕上がりと質の高さはドイツ国内はもとより海外においても高く評価されています。
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