青年の船と国際ユースホステル総会

■日本ユースホステル協会史
■1951〜1960
■1961〜1970
  ☆会員増加と支部協会の完成
  ☆国際行事の活発化
  ☆広報活動の成功
  ☆青年の船と国際ユースホステル総会
  ☆二人の偉大な指導者を失う
■1971〜1980
■1981〜1990
■1991〜2000

青年の船と国際ユースホステル総会

 発展・急伸のこの時期のTH運動の中で、象徴的な出来事が昭和43年(1968)に二つありました。一つは、中山正男会長が提唱した「青年の船」の運航です。大きな夢をみることが得意な中山正男が、「多勢の青年に外国を見せたい、それには船がいい、そして船の中で研修もし、団体規律を学んだら」と発想をし、昭和41年、当時の総理大臣佐藤栄作に直接進言して、明治100年記念事業に加えられたものです。これの実施にあたって、日本ユースホステル協会は団長横山祐吉をはじめ講師、班長、団員など多数を参加させました。

 かくして第一回青年の船は280名の団員を乗せて、昭和43年(1968)1月19日、東南アジア7ヶ国および沖縄を巡る51日間の旅に東京晴海埠頭を船出しました。

 参加者は船内研修、寄港地での活動と各国青年との交友を深め、団体生活を通じて新しい人間関係をつくるなど、多大な効果をあげましたが、この「青年の船」はその後の政府事業や、都道府県開催の青年の船事業のさきがけとなったものです。

 同43年8月、ヨーロッパ以外ではかって開催されたことのない国際ユースホステル総会と国際ユース・ラリーが日本で開かれました。

 このユース・ラリーはIYHFと日本ユースホステル協会が主催をし、東京都ユースホステル協会が主管者となり、8月 6日から9日まで東京を主会場に、外国ホステラーも含め約4000名が参加し、華かに行われました。

 ラリーに引き続いて第27回国際ユースホステル総会は、 8月9日、東京、渋谷公会堂の開会式で、11日間にわたる会議の幕が切って落とされました。 開会式には三笠宮、同妃両殿下をお迎えし、三笠宮殿下のお言葉のあと、IYHF会長アントン・グラッスル博士による基調講演、総理大臣佐藤栄作の祝辞と続きました。

 国際ユースホステル会議の参加者数は161名、参加国44 ヶ国、参加協会数47(加盟協会36、通信協会11)でした。会議は、分科会第一部が8月10日、京都国立国際会館会議場で、第2部は8月18日、御殿場YMCA東山荘で、本会議は8月16日から19日にかけて同じく東山荘で行われ、成功裡に閉幕しました。

 この年、昭和43年の会員数497、739名で、まさに50万名になろうとするとき、国際ユースホステル総会が、全国ユースホステル関係者の絶大なる協力のもとに実現できたことは、特筆すべきことでした。
もっと詳しいことを知りたい方は、日本ユースホステル協会(http://www.jyh.or.jp/index2fr.html)へ御連絡ください。

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