第2章 学校 その1

■リヒャルト・シルマン伝の紹介
  第1章プロイセン王国 その1
  第1章プロイセン王国 その2
  第1章プロイセン王国 その3
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  第1章プロイセン王国 その5
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  第3章進学 その1
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中富良野 歩゚風里
『風のたより』

第2章 学校 その1

 一八七四年(明治七年)五月十五日、プロイセンが、ドイツを統一して三年目の年に、東プロイセンのハイリゲンバイル郡(Heiligenbeil)のグルネンフェルト(Grunenfeld・現在はポーランドにあるGronowko)にシルマンは生まれました。そこは、古都ケーニヒスベルクと、ダンチヒの中間地点のバルト海に面した地方で、森と湖と畑の続く美しい国でした。楽天的で善意に満ちあふれていた住民たちが勤勉に平和に暮らしていました。

 確かにビスマルクは、三回ほど統一戦争を行いましたが、いずれも短期間で終わってしまっていましたし、それ以前は、何十年も戦争のない平和な時代が続いていましたから、人々は、長い間、けっこう平和に暮らしていました。

 リヒャルト・シルマンの一族は、山林の監守や民衆学校(小学校)の先生をして生計をたてていました。シルマンの父アウグスト・シルマン(August Schirrmann)も民衆学校(小学校)の先生をしていました。

 学校と言っても教室は一つしかありません。僻地だから一学級ではなく、もともとプロイセンの民衆学校には一学級しかないのです。それどころか半日学級、つまり午前と午後で生徒を入れ替える学校もかなりありました。しかも一クラスあたりの生徒は百人前後。年齢もバラバラで五歳から十二歳の子供たちが一人の先生に読み書きを教わっていました。

 また生徒たちは、さまざまな宗教をもっていました。人種もバラバラでした。言葉の通じない子供たちもいました。しかし、不思議なことにそこには学級崩壊はありませんでした。むしろ規律がとれていました。イギリスやフランスでは、教師が児童をムチで叩くということをあたり前の躾として行っていましたが、東プロイセンのグルネンフェルトの小学校では、ムチを使わずとも、ルールをよく守りました。教師なら分かるかと思いますが、学年の違う小学生百人を一つの教室で教えることが、どれほど難しいことか。しかも言葉や文化や民族もバラバラ。しかし、プロイセンの民衆学校では問題なく子供たちを教えていました。



■ユースホステルとは?

 ユースホステルとは、ドイツで生まれた旅の宿のネットワークです。だれもが安全に楽しく、そして経済的に旅ができるようにと考えられたもので、現在、世界80カ国、5500のユースホステルがあります。日本には北海道から沖縄まで約300のユースホステルがあり、宿泊料金は日本の場合、1泊3000円から4500円と大変経済的です。日本でのユースホステル会員数は、最も多かった1970年代には60万人以上にものぼったと思われますが、1980年代以降は減少傾向にあり、2005年現在では最盛期の7分の1程度の約8万5000人です。

 世界最初のユースホステルもドイツのアルテナにある古城の一角に設けられました。部屋は、男女別の相部屋で、1部屋が4人〜8人ぐらい、2段ベッドの洋室(日本では畳部屋もあり)が基本となっております。海外のユースホステルでは、スウェーデンの帆船ユースホステル、ドイツの古城ユースホステル、カナダの元刑務所ユースホステル,ニュージーランドの広大な芝生の庭に囲まれた邸宅ユースホステルなどいろいろ。料金は安くても、食事やサービスは十分満足できるもので、経済的で、泊まり合わせた人同士が気軽にふれあえる旅の宿です。

 ユースホステルを利用するには、会員証を入手すると便利です。宿泊費が600円ほど安くなります。各都道府県にあるユースホステル協会または最寄りのユースホステル案内所、全国のユースホステルにて、簡単な手続きで会員証が取得できます。この会員証は世界共通で、日本で取得すればどこ国のユースホステルでも有効です。また、会員証によって国内・海外の観光施設等の割引を受けられるなどの特典もあります。


 リヒャルト・シルマンに関する質問ならびにユースホステル運動史に関する詳しい質問に関しては、電話での問い合わせは、宿泊業務に支障をきたしますので御遠慮ください。当方は、宿業を営んでいますので、急に御連絡をいただいても、対応しきれるものではありません。日本ユースホステル協会の方に御連絡をお願いいたします。


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